解説の「読み」方。因数分解編
たとえば、
を因数分解せよ。
という問題の答えが
だったとします。
これを、目的地に行くために主人公が取ったいろいろな行動だと思ってみてください。
小説を読んでいて、主人公が取った行動の説明がなかったとしたら、どうしてそんなことをするんだろう、と思いませんか?
そして、いろいろ想像したりしませんか?
数学も同じです。
という式変形には、この問題を解いていた人の何らかの思惑が表れているのです。
とはいっても、その思惑を探り当てるためにどんなことを考えればいいのかが、わからない場合もあると思います。
ということで、例として、私の場合はどう読むか、を書いてみましょう。
まず、一行目
とあります。
自然と変化したところに目が行きます。問題と並べてみると
見比べていると
⇒
が気になります。
そのときの私の頭の中を書いてみます。
どうして解いた人はこの順番に並べたんだろうなー。
だと、アルファベット順じゃなくなってるけど、が前に出てるのはなんで?
てか、掛け算記号を省略してまとめて書いたとき、どんなのを前に出すんだっけ?
数字?数字はたしかに前にかくな。
例えばは みたいに。
それ以外だと、みたいな数字の仲間の文字も前に出すな。
例えば、は だった。
まあ、数字には負けてるけど。
なんか、くん、と同じような扱い受けてる・・・。
そういや、似たようなこと、つい少し前のページでやったな。。
一つの文字だけをえこひいきして、ほかの文字は全部みたいに扱うやつ。
なんてったっけ?まあ、名前なんてどうでもいいか。
これ、だけちゃんとした文字で、は数字の仲間の文字扱いってことなのかな。
だとしたら、とが後ろにいってるのもわかる。
ああ、そういやについて降べきの順に整理、とか言うんだっけ。長いから、降べきでいいや。
てか、降べきはいいんだけど、なんかすぐ下に無い問題とかもあるんだけど。
必ずってわけじゃないのか。
そういや、文字はもあるのに、解いた人はなんで選んだんだろう?
今のままだと、テストで文字変わっただけで解けなくなるな。
このまま理由を理解しないでテスト受けたら終わりだ。←ここ重要!!
何とかして、解いた人がを選んだ理由を考えないと!!
まあ、何問か解いてから考えるか。。
とりあえず、次の行、いこ。
って感じです。
さて、次は
です。
ここもやはり変化を見ます。心の中を書いてみるとこんな感じ。
やはりでくくってきたな。どうやら、降べきという予想は当たってるみたいだ。
でも、なんで、降べきなんだろう?←ここも重要!!
一か月もしたら、この問題見て「降べきを使う!」なんて、オラぜってぇ覚えてねぇぞ。
毎月毎月、それを思い出すだけのためにこの問題を復習するなんてそんなのぜっっったい無理!!
解いた人が降べきを使ってる理由がなんかあるはずだ。
それを考えとかないと、復習のし過ぎで死ぬ!
復習、イヤ、ゼッタイ・・・。
でもまあ、とりあえず次いこ。
なんか、後ろのやつらだけ因数分解されたんですけど????
なんで、そこだけ因数分解なんかしたんですか?解いた人。
何のために??なにゆえ??
さっぱりわかんないから、続き見てヒント探すか。
お?急に因数分解が進んじゃいましたよ?
と がわかれて、別々にの後ろについたし。
ここ、一番よくわかんないな。
よくわかんないときは、わかるところまで戻るか。←ここ重要!!
とりあえず、とか は塊のまま動いてるみたいだから、見やすいようにと に置き換えたやつを紙に書いてみるか。
ああ、これあれですか?
のやつ。
文字だとややこしくても数字まで戻ったらわかりまっせ!←こことっても重要!!
数字なら の直前はだったはず。
んで、かけて12、足して-7になる数字考える。
その結果、3と4。まあマイナス付けないといけないけど。
つまり、
解答のは
てことは、もしかして
もそれか!
解いた人は、かけたら、足したらになるやつ考えようとしたのか。
だから、を掛け算の形に書き換えようとしたわけね。
んで、それが因数分解したように見えてたってことか。
見えてたどころか、掛け算の形にするんだから因数分解そのものか。
だとすると、結局、この問題も簡単な2乗の因数分解と考え方は同じか。
で降べきをすれば、主人公格の文字が 1つに見えて、
と同じ考え方を使って進んでいけるってことね。
かしこいね、解いた人!んでもってそれを解き明かしたオレも!!←たくさん自分をほめましょう。
おし。これで、毎月、手順暗記のためだけの復習をしなくて済むぞ!!!
1か月後にこの問題をみても、そもそも自分ができる因数分解が文字1つの
の形だけなんだから、一つの文字に注目しやすくなる「降べき」をしたくなるもんね。絶対。
助かったーー!!
ん、まてよ。なんで、なんだろう問題が解決してない。
よっしゃ!
感じの違う問題を何問か解いて、それだけ考えるぞ!
まってろよ、解いた人、いや解答キッド!
ぜったい捕まえてやるからな!
と、まあ、かなりおふざけが混ざってますが、実際、頭の中はこんな感じでした。
大事なことは、「絶対的な正解は存在しない」という考え方です。
だから、まる暗記せずに自分で解釈し直してみるのです。
このことは、別の機会にすこし書いてみようと思います。