具体例の大切さ
小学校高学年や中学校で数学に困っている子の中には、数学の記号の意味がわかっていない子がいます。
そういう子は、数学の記号が日本語と同じ言葉のひとつだと気づいていないようです。
例えば、一緒に遊ぶ仲間がいたとします。そういう子達を”友達”と言います。
友達と遊ぶときに、アメを10個持って行ったとします。
もう1人の友達は5個持ってきました。
アメは合わせていくつでしょうか?
合わせて一つにする事を”足す”と言います。
難しい言い方で“加える”という言い方もあります。
今回のお話は、アメ10個にアメ5個を合わせたのですが、数学の言葉では
10+5
と書いて、
じゅうたすご
と読みます。
カッコよく英語風に、+をプラスと読んでもいいです。
その時は
10+5
は
じゅうプラスご
と読みます。
他にも、
5人の友達で、全員が同じ数の4個ずつ持ってきたとします。全員分を合わせるといくつになりますか?
同じ数をいくつも合わせる事を”かける”と言います。
4個を5人分合わせるので、
4×5
と書いて
よんかけるご
と読みます。
頭の中に、映像が浮かんでいるでしょうか?
いま、もう一度
10+5
を見て、アメを持ち寄る映像が湧きますか?
アメを持ち寄ったことが無い人は、他のものでも大丈夫です。1番しっくりくる例を思い浮かべて下さい。
人間はもともとは、自分が実際に体験した事しかうまく映像化出来ません。思い出すしか出来ないのです。
物語をたくさん読むと数学の理解力が変わります。
文字をよんで、自分の記憶の映像をアレンジしながら、書かれた場面を想像出来るようになります。
それでも、あくまで最初は記憶を元にアレンジするのです。
もし、あなたが理解力を高めたいなら、ありありと思い出せる体験を増やしてください。印象に残っている楽しい記憶・映像は、具体例を思い浮かべる時の元になってくれます。